ワインは、熱が入ることで酸が破壊され、それにより一時的に飲みやすくなります。
酸化による劣化は、ワインのタイプにより影響はさまざまですが、本来のもつポテンシャルは発揮できなくなってしまいます。
細かい要素が壊れ、安いワインは単調な姿になり、高価なワインは大まかな要素だけが残ります。
例えば、ある日作って美味しかった煮物が、数日たつと味がぼやけたり冷蔵庫の臭いがついたりした感じです。
しかし、酸が壊れてぎすぎすした感じのワインや、腐敗臭・農家臭さがあるワインもありますが、もともと酸味のあるワインの場合もあるので、プロでも判断が難しい場合がほとんどだそうです。
酸化によって飲めないほどまずくなるという場合は少なく、よほど重度の熱劣化でない限り、そのワインの印象は味わいや香りを平凡に感じるのです。
ということは、それが本来のワインのポテンシャルを発揮した上での平凡なワインなのか、熱劣化して平凡になってしまったのかという選別が難しいのが現状です。