長期間熟成された古いワインを飲むときにもこのデキャンタージュは行われます。
この場合はワインを開かせるためではなく、ワインのボトルに沈殿した澱を取り除くことを目的とします。
ワインは長い間熟成されるなかで、酵母の死骸である「澱」がワインの中に生まれて沈殿します。
この澱は体には無害ですが、澱がグラスに混ざってしまうと、外観的にも舌触りとしてもワインを楽しむ際にはあまりよいものではありません。
そのため、長期間熟成した澱がボトル内に沈殿しているワインを飲む場合は、デキャンタージュをすることが多いです。
なお、デキャンタージュで澱を綺麗に取り除くためには、飲む1週間ほど前にはボトルを立てておいて、澱をボトルの下部に沈殿させておく必要があります。