なぜワイングラスを回すの?

ワインが好きな人がグラスをクルクル回すところって結構見かけませんか?
あれってワインを格好良く飲むための儀式ではないのですよ。しっかり根拠があってクルクル回しているのです。

まだ造られてから数年しか経っていないフランスワインの中には、酸っぱいものや、ガッツリ渋みが強いものが多いですよね。

近年のワインは早い時期から美味しく飲めるようにも造られていますが、それでも飲みにくいワインが多いのです。フランスで自分のこだわりをもって造っている造り手さんのワインは特にそうですね。

そのようなワインを空気を触れさせるためにグラスをクルクル回して強制的に酸化させると、味にまるみが出るのです。また、より多くの香りが引き出されて芳醇な香りがグラスの中に漂っているのがはっきり分かるはずです。

これは、フランスワインに限らず他の産地のワインにも使えます。

試しに、ワインを飲む際に『注いだ時の香り』と『クルクル回した後の香り』を比べてみてください。ワインの美味しい香りを十分に楽しめますから。

ただ、造られてから数十年以上経っていて、飲み頃をもう過ぎているようなワインをクルクルすると逆に香りが飛んでしまうので気をつけてください。1万円以下のワインであればクルクル回しても問題ないと思います。

ちなみに、グラスを回してワインを美味しくする事を専門用語で『スワリング』と言います。