ボルドー全域のヴィンテージチャート

2010
2009
2008

2007
全体的に天候に恵まれないヴィンテージでした。9月~10月は好天に恵まれ為、収穫時期が遅い左岸のカベルネは好天の恩恵で持ち直しました。メルローは厳しい出来となったようです。
2006
9月に降った大雨がブドウの出来を大きく左右しました。9月の大雨前に収穫できた右岸のメルロー主体のシャトーは被害が少なく、収穫時期が遅いカベルネ主体のシャトーは厳しい年となりました。
2005
偉大なヴィンテージです。ブドウの開花から収穫まで完璧な好天に恵まれました。右岸、左岸ともに2000年以来の最高のできとなりました。特に左岸のカベルネ・ソーヴィニヨンの出来が秀逸です。右岸では、カベルネ・フラン主体のシャトーが大成功を収めました。白ワイン、甘口のソーテルヌも最高の出来となっています。
2004
全体としてブドウの生育は良好だったようですが、シャトーによって成否のばらつきが大きくなったヴィンテージのようです。白ワインが非常に秀逸なできとなっています。
2003
極端に暑かったヴィンテージです。春先から収穫時期まで雨が少なく、記録的な暑さになりました。8月はボルドーの歴史上の最高気温となっています。あまりに熱く、果皮の薄いメルローなどは焼け爛れてしまうものもありました。暑さを乗り越えた畑は大成功を収めた年となりました。
2002
この年も気温に恵まれない年となりましたが、9月からは好天が続いたため、収穫を待っていたカベルネは非常によく熟し良い出来となりました。あまり目立たないヴィンテージですが、カベルネは良好な出来となっており、質のわりにリーズナブルな値段で取引されています。
2001
少雨だったためボルドー全体でブドウ自体は良いできとなりました。ただ、気温が十分にあがらず、太陽の恵みに欠けるため酸が立ち過ぎる懸念がややあります。ソーテルヌなどは冷涼な気候がうみだす綺麗な酸が良い影響を与え秀逸なできとなっています。また辛口白ワインも素晴らしい出来となりました。

2000
記念となるミレニアムヴィンテージであるばかりでなく、ブドウの出来も秀逸な完璧なビッグヴィンテージです。ボルドー全体が素晴らしい天候に恵まれ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン全ての品種が最高の出来となりました。90年に匹敵する偉大なヴィンテージです。7月下旬までは天候はふるわなかったものの、8月以降は高温の乾燥気団がボルドー全体を多い、収穫時期の9月の雨にも降られることがありませんでした。まさに奇跡のヴィンテージです。
1999
2000年のミレニアムヴィンテージの影に隠れており、品質の割にリーズナブルな価格で取引されています。9月下旬にボルドー全域で大雨が続いたため、大雨前に収穫をおえたシャトーは成功しました。
1998
右岸と左岸で差がでた年です。9月下旬から10月上旬の雨を回避できた、早摘みのメルロー(ポムロール、サンテミリオン、グラーヴ)は非常に高品質となりました。右岸が非常に良い年です。
1997
ブドウは豊作でしたが、雨が多く湿度が高かった年です。収穫を9月下旬まで待った作り手は雨の多さを若干挽回できましたが、早めの収穫を行ったブドウは貧弱なものとなりました。雨の多さからか凝縮感が弱く、酸もタンニンも弱めになっており、柔らかい味わいとなりました。
1996
非常に収穫が多かった年です。左岸は特に良作と言われており、非常に高値で取引されているヴィンテージです。
1995
好天に恵まれた年です。メルロー種は大成功しました。カベルネは雨を恐れて収穫時期を早めたシャトーは、やや未熟なブドウがまざっています。
1994
春先から8月までは少雨好天に恵まれビッグヴィンテージになる可能性のあった年ですが、9月の3週間も続いた豪雨はブドウをダメにしてしまいます。水はけが良いグラーヴなどは被害が小さく非常に良い出来となっています。また、収穫時期の早いメルローは9月の大雨の影響が無く、5つ星相当のヴィンテージとなっています。セパージュがメルロー主体のアペラシオンは非常に優良なワインを生産しました。
1993
92年同様に非常に雨の多い年でした。9月の雨量は例年の3倍となっています。雨の間の日がよく晴れた為に、湿度が原因となる腐敗病などは発生しませんでした。早熟のメルローは上出来したが、カベルネは雨の影響から凝縮感に欠ける仕上がりとなりました。
1992
非常に雨が多い年で、特に8月の雨量は例年の3倍、10月上旬の収穫期も豪雨に襲われるなど、とにかく雨の多い年でした。シャトー・ペトリュスは雨よけのために畑を黒いシートで覆うなどしました。雨の影響か、凝縮感の弱い、やや水っぽい印象を受けるワインが多いようです。一方、ブドウの選別を厳しく行ったシャトーのワインは酸味が低くタンニンと濃度がほどほどの柔らかい印象のワインとなったようです。
1991
4月下旬の遅霜の影響でポムロール、サンテミリオンは気温が氷点下までさがりメルローが壊滅状態となりました。左岸も若干霜の被害がありましたが、その後に新芽が新たに芽吹きました。新芽は育ったものの、9月下旬の雨などがブドウの品質をさげ良いヴィンテージとはなりませんでした。
1990
戦後で最も偉大なビッグヴィンテージの一つです。ボルドーのどのアペラシオンも良い出来ですが、特にソーテルヌは史上最高という評判さえあります。少雨高温のブドウにとって理想的な気候条件でした。また、収穫時期もブドウが十分に熟した9月上旬からはじまり完璧なタイミングでした。収穫量も多く、非の打ちどころが無いビッグヴィンテージです。酸が少なくタンニンのしっかりした丸い印象のワインが多く作られました。値が高騰し続けているヴィンテージです。
1989
記録的な大豊作で、史上最大の収穫量の年となりました。少なめの適度な雨量に十分な温度と日光と葡萄の生育に理想的な年でした。豊かで長期熟成に耐え、長く成長していくヴィンテージであると言われています。非常に良好な気候だったため、一部シャトーでは葡萄が熟しきったと判断して収穫を夏に始めた結果、いちぶ未熟なブドウも含まれており88年に近いワインの出来となったようです。ポムロールなどが特によいできとなっています。
1988
バルザック、ソーテルヌの甘口ワインが大成功を収めた年で、5つ星レベルのできとなりました。気候は非常によくビッグヴィンテージになりえる年でしたが、87年の経験から多くのシャトーが9月中旬に収穫を始めた結果、十分に熟しきらないブドウが含まれました。そのため、カベルネよりも収穫の早いメルロが主体となっているワインの方が良い出来となっています。
1987
9月までは非常に天候に恵まれビッグヴィンテージを予感させる気候でした。しかし、10月に続いた2週間の大雨がブドウを水っぽいものとしてしまいました。とはいえ、ワインは健全な出来となっており、前後が良ヴィンテージに挟まれていることから、実体よりもリーズナブルな価格で取引されることが多くお買い得なヴィンテージとなっています。
1986
非常に収穫量が多い年で、当時の過去最高だった85年の収穫量を上回る収穫量でした。9月下旬に豪雨があり、この豪雨のあとは晴天が続いたため、収穫を遅らせたシャトーが成功を収めました。豪雨の被害が大きかったのは、グラーヴ、ポムロール、サンテミリオンとなっており、他の左岸は良好な出来となりました。出来上がったワインは十分なタンニンと果実の凝縮感に恵まれ長期熟成に耐える出来となりました。
1985
ブドウの収穫量も、質も良かった年です。ワインの素性がそのまま出る古典的なスタイルのワインが多くできました。気候は全体としては普通でしたが、8月から乾燥した日が続きブドウの成長を遅らせたようです。葡萄が成熟するまで収穫を遅らせたシャトーが成功しています。
1984
気温はそれほど低かったわけではないが、雨が非常に多く天候に恵まれませんでした。特にメルローが壊滅的なダメージを受けた結果、カベルネ・ソーヴィニヨン主体のワイン作りとなりました。カベルネも竜巻の影響を受けたシャトーなどもあり、全体的に厳しい年となりました。
1983
雨が多かった一方で気温が非常に高く1982年よりも日中気温は高くなりました。8月に雨が多すぎ湿度の高さから病気に見舞われた畑も多くありました。9月、10月は好天に恵まれ乾燥した日が続いたため、収穫時期を遅らせたシャトーは良いワインに仕上げることができました。特にマルゴー村は素晴らしい出来となっており5つ星レベルです。
1982
少雨温暖で非常に気候に恵まれた年でした。収穫量も非常に多くなっています。7月と9月の猛暑を耐えることが出来た葡萄は、十分な太陽の恵みを受けて糖度が高くなり凝縮感のある葡萄となりました。ボルドー全体が素晴らしい当たり年となり、1961年と並ぶ偉大なヴィンテージと言われています。但し、ソーテルヌは少雨温暖が貴腐菌にマイナスに働きました。
1981
気候は雨量も少なく、温度も十分と非常に期待される年でしたが、10月の収穫時期の雨により葡萄が多くの水分を含み偉大な年とはなりませんでした。
1980
ソーテルヌが秀逸な出来ですが、その他は気温が不十分だったのもあり、いまひとつな出来となりました。

1979
非常に葡萄の収穫量が多く1934年依頼の大豊作となった年です。特別に天候に恵まれた年ではなかったのですが、出来上がったワインは素晴らしいものとなっています。皮の厚い小粒のブドウが多く収穫され、長期熟成向きのタンニンの豊富なワインが出来上がりました。マルゴー、グラーヴ、ポムロール地区では傑出したワインを作り上げたシャトーもあります。左岸が非常によくできた年でした。
1978
前半は雨量こそ少なかったものの、気温が不十分で天候に恵まれたとは言えない年でした。しかし、8月中旬以降の好天によって、非常に良い葡萄が仕上がりました。前半気温が上がらなかったのもあり、収穫開始時期は10月と遅くなっています。摘み取りが10月の下旬までかかったシャトーもありました。シャトー・ラトゥールの責任者が「奇跡の年」と表現したヴィンテージです。グラーブ地区では1961年以降でもっとも偉大なビンテージとも言われています。星3つ評価になっていますが、実際はもっと高評価のヴィンテージに匹敵すると思われます。
1977
冷夏・多雨と気候に恵まれず、春先の霜でメルローが大きなダメージを負うなど、全体的に厳しい年です。
1976
気候に恵まれた年で、ビッグヴィンテージになる期待が大きかった年です。葡萄の収穫は9月上旬から開始され、1945年以来の早い時期からの収穫となりました。また収穫量も多くなりました。しかしながら、9月中旬に大雨に見舞われてしまい、凝縮していた葡萄が多くの水分を含むことで、多くの人が期待したような偉大な年とはなりませんでした。
1975
7月~9月までは天候に恵まれ良い葡萄なったが、一部地域は大雨、雹に見舞われたため、アペラシオンによる出来のばらつきが多い年となっています。雨や雹の被害が少なかったポムロールは秀逸な出来で5つ星レベルです。全体的にタンニンが多く硬いワインができあがった為、飲みごろを迎えるまでに長期熟成が必要となるヴィンテージです。
1974
前半は天候に恵まれたものの収穫時期を通しての多雨や冷気によって厳しいヴィンテージとなりました。
1973
ムートンが2級から1級になったヴィンテージです。収穫量が多い年でした。8月までは天候には恵まれた年でしたが9月の雨が響きあまり良い年にはなりませんでした。
1972
8月に雨が集中した結果、気温に十分に恵まれずまた葡萄が水っぽいものとなってしまいました。水はけの良いシャトーでは8月の雨の影響を軽く抑えることができたものもありますが、全体的には厳しいヴィンテージとなっています。
1971
収穫量はそれほど多くありませんでしたが、全体的には出来の良かった年です。ポムロールとソーテルヌは非常によくできており4つ星レベルのできです。星3つの評価ですが、もっと高く評価しているヴィンテージチャートもあります。
1970
戦後最初の高品質で収穫量も記録的に多くなった年です。豊作のヴィンテージとして有名です。雨量が少なめで推移し、良好な収穫を迎えました。左岸、右岸含めてボルドー全体で良好なヴィンテージとなっていますが、グラーヴが特にグラーヴが良かった年です。
1969
乾燥した暑い夏まではブドウは順調に育っていたが、9月の雨が台無しにしてしまいました。収穫量も少なく市場でもあまりみかけません。
1968
1951年依頼の多雨に見舞われ、日照も少なかったため、厳し年になりました。9月の大雨で、ほとんどの畑で葡萄が水浸しとなってしまうなど、60年代で厳しいヴィンテージの一つとなっています。
1967
天候はまずまずだったものの収穫期の雨が災いして、遅摘みの左岸のカベルネにとっては厳しい年でした。収穫時期の早い右岸のメルローはまずまずのヴィンテージです。ソーテルヌなど甘口系は4つ星レベルの出来です。
1966
まずますの天候に恵まれた年で、評論家の評価は高く価格が高騰気味なヴィンテージです。長期熟成に向く、古典的なスタイルのワインが出来上がりましたが、若干過大評価されている側面もあり、お買い得感は薄いヴィンテージとなっています。
1965
低温多雨のうえに畑は腐敗病が蔓延し非常に残念なヴィンテージとなっています。
1964
大豊作で収穫量が多かったヴィンテージです。9月初めにはフランスの農業大臣が「偉大な年になる」と発言するほど期待されたヴィンテージでしたが、10月8日の大雨によって台無しになってしまいました。雨までに収穫を終えていたポムロール、サンテミリオン、グラーヴは完璧なワインが出来上がりましたが、収穫が遅いカベルネを多く使うシャトーの多くは凡庸なヴィンテージとなりました。ポムロール、サンテミリオン、グラーヴは本当に秀逸なので見かけたら購入をおススメします。

1963
多雨と低温、ブドウの腐敗病に見舞われた非常に悪名高いヴィンテージ。ワインを作らなかったシャトーもあるほどで、残っているワイン本数も非常に少ない年になっています。
1962
ブドウが豊作で収穫量が多かった年です。1961年の名声の影に隠れていますが、ボルドー全体で凝縮感のある良いワインが出来たヴィンテージです。
1961
春の霜害によって果実数が減り収穫量が極めて少なかった年です。一方で収穫されたブドウは完璧な出来栄えで、左岸のアペラシオンは、ほぼどれも最高のヴィンテージとなっています。素晴らしい出来と、収穫量の少なさから市場ではなかなか出回らず、ワイン愛好家の垂涎の的となっています。右岸はポムロールは良かったようですが、サンテミリオンは凡庸な出来だったようです。また、ソーテルヌは好天が貴腐菌に災いし今一つなヴィンテージとなりました。
1960
春先は好天に恵まれたものの8月、9月と多雨と低温に悩まされ厳しいヴィンテージとなりました。