肥満と過体重と肝臓がんとの関係も明らかになった。肥満・過体重により肝臓がんリスクは増加し、身長と体重から算出される肥満指数(BMI)が5増えるごとに、肝臓がんの発症が30%増えるという。
アルコールが原因となる肝臓障害のなかで、もっとも多いのが「脂肪肝」だ。アルコールをとりすぎると、脂肪酸から中性脂肪が大量に合成されて肝臓の細胞に蓄積されるため、脂肪肝が起こりやすくなる。余分な中性脂肪はさらに血液中にも流れ込み、高脂血症や動脈硬化の原因になる。
また、コーヒーを飲むことで、肝臓がんのリスクが1日1杯あたり、男性で14%低下するという結果が示された。ただし、性別で分析すると、女性では統計学的に有意といえるほどのリスク低下はみられなかった。
さらに、シリアル、スパイス、ピーナッツ、ピスタチオ、ブラジルナット、チリ、黒コショウ、乾燥果実などに付着することのあるカビの一種「アフラトキシン」は、肝臓がんのリスクを増やすので注意が必要だ。