ワイン用語 フィノ

ワインのアルコール度数が15度未満の場合では、樽の中で産膜酵母が働き、水面にフロールと呼ばれる膜を形成します。
ワインの水面はフロールで覆われ、また木樽からわずかに触れる酸素も産膜酵母が食べてしまうため、空気接触のないフレッシュなシェリーを作ることができます。

このシェリーを「フィノ」と呼び、見た目は白ワインと大差ありません。

ワイン用語 ブーケ

ブーケ(Bouquet)とは、ワインの香りを表現する時に使われる香りの要素で、ワインから広がる香りのことを指します。

ワインの香りは、ぶどうの果実に由来する香りを第一アロマ、発酵に由来する香りを 第二アロマといいますが、このブーケは第三アロマと呼ばれて「熟成」に由来する香りを意味します。

ワイン用語 ビオディナミック・ワイン

ビオディナミック・ワイン(Biot-Dina-Mick-wine)とは、オーストラリアの神秘思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した、ビオディナミック(バイオダイナミック)農法に基づいて栽培されたぶどうからつくられたワイン。

ビオディナミック農法は有機栽培の一種で、太陰暦に基づいた「農業暦」にしたがって種まきや収穫などを行う。

また、牛の角や水晶粉などの特殊な物質を調合した肥料を使う。さらに、土壌と植物、動物の相互作用だけでなく、天体の動きにも着目して農業を行う。

シュタイナーは酒を飲まなかったため、ワインづくりには何も言及していない。このためワインとビオディナミック農法は直接の関係は無い。

しかし有機栽培の一種として、ビオディナミック農法で使われる調剤や農業暦を応用したぶどう栽培と、酸化防止剤として二酸化硫黄を使用せずに生産するワイナリーは少なからず存在する。

ワイン用語 バレル・テイスティング

バレル・テイスティングとは、ワインをボトルに詰める前の、樽に寝かされた状態の新酒を試飲することを指します。
このバレル・テイスティングにより、その年のワインの出来・不出来を確認・予測を行い、買い付け価格を決定する際の基準となります。

ワイン用語 バルタザール

バルタザールとは、ワインのボトルサイズの1つ。

通常のワインボトルは、ブテイユ(Bouteille)と呼ばれていて、容量は750ml。バルタザール(Balthazar)は、ブテイユの16倍にあたる12,000ml容量のボトル。

ブテイユを基準に、ブテイユの4分の1である187.5ml容量のキャール(Quart)から、ブテイユの26.67倍にもなる20,000ml容量のソロモン(Solomon)に至るまで、ワインにはたくさんのボトルサイズが存在する。

ボルドー地方と、ブルゴーニュやシャンパーニュ地方とでは、ボトルの呼び方が異なる場合がある。バルタザールは、主にシャンパーニュ地方で使われている呼び名。呼び方の違いは、マグナム(Magnum)より上のサイズで特に大きい。

ワイン用語 バリック

バリック(Barrique)とは、ボルドー地方やコニャック地方にてワインを熟成させるために使われる、小型の樽のこと。かつては輸送にも使われていた。また、この樽を使用することでワインに加わる樽の香りを指す場合もある。

バリックの内容量はボルドーでは225リットル、コニャックでは300リットル。オーク(樫)を使用して作られる。

小型の樽で熟成させると、熟成期間を短縮したり、色素を安定させてワインの色を濃くしたりできる。このため、バリックを使用する生産者が増加したという経緯があった。

バリックは、ワインに樽の香り(バリック香)が加わるため、独特の香りを生み出す。さらに、オークに含まれるタンニンなどが溶け出し、ワインに力強さや絶妙な風味をもたらす効果がある。

新しい樽ほど、香りやタンニンが多く抽出されるので、ボルドーやブルゴーニュ地方の高級ワインは、新樽を多く使用してつくられる。
3年程使用すると、香りなどの効果が薄れるため、古樽としてブランデーの醸造所などに売却される。

ちなみに、ブルゴーニュやシャンパーニュ、アルマニャックでは同様の木樽が「ピエス」という名称を持つ。容量はブルゴーニュのコート・ドール等では228リットル、同じブルゴーニュのボジョレーでは216リットル、シャンパーニュでは205リットル、アルマニャックでは400リットルとそれぞれ異なる。

また、ドイツでは、モーゼルでは「フーダ」と呼ばれる1000リットルの大樽、ラインガウでは「シュテュック」というこちらも1200リットルの大樽が使われる。
なぜ地方により名前が異なるかは諸説あり、今のところ明らかになっていない。

ワイン用語 バッドヴィンテージ

バッドヴィンテージ(Bad Vintage)とは、グレートヴィンテージとは反対に、気候・天候に恵まれずブドウの出来や収穫が良くなかったヴィンテージ(生産年)のことを指します。

ヴィンテージは、ワインの品質を計る絶対指標ではありませんが、平均的にワインの出来がよくないと思われ、価格も他のヴィンテージに比べ安価となっているケースが多くなります。

バッドヴィンテージだからといって、敬遠する必要はありませんが、プレゼントや大切なイベントで飲む場合など、ワイン選びに失敗できない時は避けたほうがいいかもしれません。

ワイン用語 ハウスワイン

ハウスワインの解説

ハウスワインとは、レストランなどがお店の料理に合わせてセレクトして提供する、一般に市販されているワインのことを指します。

看板ワインが手の届かない価格のワインではいけませんし、かといってイメージを損ねるようなワインでもNgですので、選ぶ際には非常にセンスが問われます。
お店自身が料理の味・価格帯に合ったワインをセレクトするだけあり、一般的にそのお店の看板ワインとして客からは認識されます。

ハウスワインにお店のセンスが現れる

ハウスワインは、そのお店の価値を計る上でも重要な判断基準となり、飲食店にとっては気の抜けない、非常に重要な要素です。
ハウスワインをどのようなワインを提供しているかで、お店のレベルがある程度判断でき、特にフレンチレストランを評価するとき等に、最も重要視される要素の一つといっても過言ではありません。

ワイン用語 ハイブリット種

ハイブリッド種とは、アメリカ原産のぶどう品種と、ヨーロッパ原産のぶどう品種を掛け合わせて生まれた品種。

19世紀にアメリカから持ち込まれた害虫フィロキセラによって、ヨーロッパのぶどうは壊滅状態に陥った。

そのため、フランスのセイベル医師らが、フィロキセラに耐性のあるアメリカ品種と耐性のないヨーロッパ品種を掛け合わせるハイブリッド種の研究を行い、フィロキセラに耐性のあるハイブリッド種が開発された。

しかし、ハイブリッド種は、従来のヨーロッパ品種と同等の品質を保てなかったため、フランスでは1960年代にハイブリッド種の作付けが禁止された。

現在は、ハイブリッド種に代わって、アメリカ品種の台木にヨーロッパ品種を接木することで、フィロキセラ対策を行っている。この接木の技術が普及したことで、現在ハイブリッド種の研究は停滞している。

ワイン用語 パーカーポイント

パーカーポイント(pp)とは、世界で最も有名なワイン評論家であるロバート・パーカーJr.がつけたワインの採点のことを指します。

パーカーポイントは、世界中のワインファンに支持されることからも、ワインの品質を判断する上で大きな手助けとなってくれます。

パーカーポイントは、100点満点の採点方式を採っており、この点数がワインの価格に与える影響は大きく、点数次第で相場は大きく左右されます。

しかし、パーカーポイントはワインを価値を計る上での絶対的な指標ではありませんので、注意が必要です。
ヴィンテージと同様、パーカーポイントが良くても悪くても、飲んで見なければ分からないのがワインの魅力ですので、ワインを選ぶ際の判断材料の一つ、程度に考えておきましょう。

特にパーカーポイントが高いことで、ネガティブな印象を受けることは少ないと思いますので、贈り物を選ぶときなどにパーカーポイントの高いものを贈ると、失敗のしないワイン選びになるかもしれません。