ワイン用語 エクストラ・ドライ

エクストラ・ドライ(Extra Dry)とは、シャンパンの味による分類の1つ。
シャンパンは、瓶詰した後に瓶の内側にたまる澱を、動瓶作業で瓶口に集めてから、除去する。

その際、容量が減るので、糖を加えたワインなどの甘味を調節したリキュールを添加して補う。この添加リキュールに含まれる糖分の量によって、シャンパンは6種類に分類される。

最も辛口である極辛口は、エクストラ・ブリュット(Extra Brut)と呼ばれ、添加される糖の量が0〜6 g/l。辛口のブリュット(Brut)は、添加される糖の量が6〜15 g/l。エクストラ・ドライ(Extra Dry)は、半辛口で添加される糖の量が12〜20 g/l。半甘口のドライ(Dry)は、添加される糖の量が17〜35 g/l。甘口のドゥミ・セック(Demi Sec)は、添加される糖の量が33〜50 g/l。最も甘口のドゥ(Doux )は、添加される糖の量が50 g/l以上とされている。

この分類はA.O.C.で規定されている。

ワイン用語 エアツォイガーアップフュルング

エアツォイガーアップフュルング(Erzeugerabfullung)とは、ドイツのワイン用語で「生産者元詰め」と意味する言葉だ。エアツォイガーが生産者、アップフュルングが瓶詰めを意味する言葉になっており、両方合わせてエアツォイガーアップフュルング(生産者元詰め)となる。

生産者または生産者組合のぶどうのみから、自己所有している醸造所で造ったワインを同所で瓶詰めしたものにのみ、「エアツォイガーアップフュルング」と名乗ることが許される。

ワイン用語 エーデルツヴィッカー

エーデルツヴィッカーとは、フランスのアルザス A.O.C.で、複数のぶどう品種をブレンドしてつくられるワイン。Edelzwickerと綴る。

以前は、ブレンドを意味する「ツヴィッカー(zwicker)」と呼ばれていた。しかし、日常消費用ワインのぶどう品種と区別するため、「高貴な」を意味する「エーデル(Edel)」を付けて「エーデルツヴィッカー(Edelzwicker)」とし、品質の高い品種を使用していることを印象づけたとされる。

A.O.C.アルザスは、気候がドイツと似ているため、ドイツ系のぶどう品種が多く栽培されている。しかし、味わいはドイツ産ワインと異なり辛口が多い。多くは、単独品種からつくられる。

その中で、複数の品種をブレンドしてつくられるエーデルツヴィッカーは、2〜3年が飲み頃の若飲みタイプのワイン。

ワイン用語 うどん粉病

うどん粉病(オディウム)とは、カビから発生する病害。フランス語でオディウムと言う。
うどん粉病は、北アメリカで発生した病気だが、1850年代にヨーロッパに広がり、ぶどう畑に甚大な被害をもたらした。

この病気にかかると、葉や果実が白い粉状のものに覆われ、表皮の成長が妨げられてしまう。その結果、成長を続ける果肉が表皮を破ってしまい、ぶどうの粒が割れて腐ってしまう。

うどん粉病(mildew)により、1850年代半ば、フランスやヨーロッパのぶどうの収穫量は3分の1に激減したと言われている。

ワイン用語 ヴィンテージポート

ヴィンテージポートとは、ポートワインのルビー・ポートというタイプの中のスペシャルタイプです。
ポートワインは基本的に複数のヴィンテージのワインを風て作られますが、特に優れたブドウが取れた年では、その年のブドウだけから作られる場合があります。
このポートワインのことを「ヴィンテージ・ポート」があります。

ヴィンテージ・ポートは、収穫から2年目の7月~3年めの6月の間にろ過せずに瓶詰めを行います。
濾過をしていないため、瓶内には多くの滓が入るため、飲む際はデキャンタージュが必要です。
瓶にはヴィンテージが表示されています。

もう1つのスペシャルタイプとして「L.B.V」というレイト・ボトルド・ヴィンテージ・ポートがあります。

ワイン用語 ヴィンテージチャート

ワインの品質や熟成度を生産年や生産地区ごとに評価した一覧表。
ヴィンテージチャートの製作者によって評価の仕方は異なるが、大体の評価は似たものになる。

ワインはぶどうから醸造されるため、その年のぶどうの良し悪しがワインの出来に直結している。そのため、ヴィンテージ(ぶどうの収穫年)は、ワインの当たり年を見る基準となっている。

天候に恵まれ、味が濃く上質なぶどうが収穫された年は、色、渋味とも申し分ない高品質のワインになる。濃縮度が高いため、まろやかになるまで熟成させるには時間がかかる。

一方、ぶどうの出来があまり良くない年のワインは、熟成するまでの期間が短い。つまり、ヴィンテージによってワインの飲み頃を知ることができる。そのため、それぞれの年のぶどうの出来や熟成度をまとめたヴィンテージチャートがあり、ワインのラベルには、ヴィンテージが記載されている。

ワイン用語 ヴィンテージ

ワインを選ぶときの大きな基準として、ヴィンテージという言葉があります。
一般的には、アンティークなものを指す言葉と認識されていることもありますが、ワインでは「生産年」を意味する言葉です。

この地球で、毎年毎年全く同じ気候を繰り返す場所はありません。
ワインはブドウの出来に大きく左右され、ブドウの出来は気候に大きく左右されます。
そのため、その年の気候の特性がワインに現れます。
これがワインがヴィンテージごとに味が異なり、価値や品質が異なってくる理由です。

ワイン用語 ヴィン・サント

ヴィン・サント(Vin Santo)とは、イタリア・トスカーナ地方の代表的な食後酒のこと。「聖なるワイン」と呼ばれ、イタリアで最も希少で高価なデザートワインとして、世界的に有名だ。

ヴィン・サントは、トレッビアーノ種、マルヴァジア種などのイタリア原産種のぶどうを使用しており、糖度が凝縮したものを醸造発酵した後、小さい樽で3年以上熟成している。ヴィン・サントの中でも、8年以上にわたって樽内熟成されたワインは「オッキオ・ディ・ぺルニーチェ」と呼ばれ、幻のワインとして希少価値が高い。

基本的にイタリア中部のトスカーナ地方とウンブリア州の一部で生産されており、キャンティ、キャンティ・クラシッコ、キャンティ・ルフィーナ、カルミニャーノ、モンテプルチャーノなどがDOC認定を受けている。

ワイン用語 ヴィティス・ヴィニフェラ種

ヴィティス・ヴィニフェラ種(Vitis Vinifera)とは、ワイン用に使われるヨーロッパ品種のワイン用ぶどうの学名です。

ぶどうの樹には、ヨーロッパ系のヴィティス・ヴィニフェラ種以外でもアメリカ品種やアジア品種など、多くありますが、おいしいワインを生み出す品種はほぼ例外なくこのヴィティス・ヴィニフェラ種です。

そのため、現在では世界中のワイン生産者がこのヴィティス・ヴィニフェラ種を植えており、ヴィティス・ヴィニフェラ種以外でワインを作っている生産者は稀となっています。

ワイン用語 ヴィエイユ・ヴィーニ

ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieille Vigne)とは、フランス語で「樹齢の高い古木」を意味する言葉で、樹齢の高いブドウから造られたワインに表記されます。
略してV.V.とも表記されることもあります。

ブドウの樹は若いほど結実が安定せず、樹齢を重ねるごとに安定してきます。
また、樹齢を重ねるほどに、ブドウの房の数が減るため栄養分が凝縮された果実を結びます。
また、明確な科学的な根拠はありませんが、一般的に若い木から作られるワインよりも、味わいが深く複雑味があるワインとなると言われています。