ワインの栓にはコルクが多く使われています。このコルク栓をボトルの中に打ち込んだときの勢いで、ワインが外に吹き出す場合があります。また、コルク栓から液面の空間が極度に狭いため、わずかな温度上昇でもワインの体積が膨張し、栓の頭部ににじみ出すことがあります。吹き出したりにじみ出したりしたワインに、酒石の結晶が出たり、空気中のカビが繁殖したりするのです。しかし、汚れを拭き取っていただければ問題ありません。
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ワインボトルの中に、モヤモヤしたものが浮かんでたり、底に粒子が溜まっていることがあります
それはワインのオリと思われます。これは赤ワインに多く見られます。色素やタンニンの成分がしだいに集合して大きな粒子を作り、最後に不溶性となったものです。このオリはワイン自体の成分で、自然のものです。もしオリが出ていたら、ボトルのそこに沈めて下さい。もちろん、飲んでも問題ありませんが、上澄みの部分を別の瓶に取り分けて、ワインを召し上がるという方法もあります。
Q9.ワインの中にきらきらした結晶のようなものが見えます。これは何ですか?
A.ワインはぶどう果実の酸を持つお酒です。この酸は主として酒石酸。ワインの中では、大部分が酸性酒石酸カリウムとして存在します。この酸性酒石酸カリウムは非常に溶解度が小さく、時に結晶として析出することがあります。この結晶は「酒石」で、「ワインのダイヤモンド」とも呼ばれています。気温の低いところにワインのボトルを長いあいだ置くと、これが徐々に析出するのです。オリと同様に、「酒石」は自然現象です。ボトルの底に結晶を沈めて、ワインをお楽しみ下さい。もちろん飲んでも無害です。
ラベルに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」と書いてありますが、どんなものですか?
ぶどうなど果実は空気に触れると酸化して色や味が変化します。これを防ぐために、ワインづくりでは古くから世界的に亜硫酸が用いられてきました。量もごく微量で、もちろん身体に害のあるものではありません。ご心配なく。
ワインはアルカリ性と聞きました。体にいいお酒なのですか?
ワインは原料がぶどうなので、無機成分(ミネラル分、主としてカリウム)を多く含用しています。そのため、ワイン自体は酸性であるにもかかわらず、体の中ではアルカリ性に働くのです。いってみれば、野菜や果物と同じような役割を果たすわけです。ただし、ワインを飲んだくらいでは、大きな影響はありません。その程度の量のミネラル分では、体内の酸・アルカリの状態に特別な変化はみられないのです。それにまた、肉などの酸性食品も、タンパク質の補給という面から、人間には不可欠なもの。要は、毎日の食事において、栄養のバランスをとることが大切なのです。
ワインの飲み頃は
一部の高級ワインをのぞいてほとんどのワインは十分に楽しめる状態で出荷されています。ワインは非常にデリケートなお酒ですから、高温や温度変化の激しいところに置くと風味が低下します。できるだけ、ふた夏は越さないうちにお飲みになることをおすすめします。特にヌーヴォーワイン(新種)などのフレッシュさを楽しむタイプのワインはお早めにどうぞ。
ワインは長年寝かせればおいしくなるのですか?
必ずしもそうとは限りません。ワインのタイプや個性は、多種さまざま。なかにはあまり寝かさずに飲んでもおいしいものが有ります。かと思えば、じっくり寝かせて初めて真価を発揮するものもあります。前者のタイプは、原料ぶどうの香り(アロマ)とフレッシュな風味が魅力です。後者のタイプは、貯蔵の過程でうまれた香り(ブケー)とまろやかな風味が楽しめます。ワインの世界は広く、ワインごとに熟成の必要度や期間、効果は異なります。したがって一概には「古いワインほどうまい」とは断定できません。
赤ワインは体に良いとききますが、白ワインはどうなのですか?
アメリカのマーチンEワイズ教授(Dr.Martin E.Weisse、ウエストバージニア大学)の実験によれば、白ワインには大腸菌やサルモネラ菌などの怖い殺菌に対する強い抗菌効果が認められています。また、胃腸が疲れて、食欲が落ちているような時にも力強い味方になってくれます。適量を守って、健康なワインライフをお楽しみください。
スティルワインの種類
私たちが普段「ワイン」と呼んでいる“スティルワイン”は、赤、白、ロゼに分類されます。その製造方法と、特徴をまとめました。
赤ワイン
赤ワインは、黒色系葡萄を皮ごと砕いて発酵させるため、皮や種、実の色素がついて赤い色になります。
赤ワインに使うぶどう
赤い色をつけるため皮ごと使うので、種も一緒に砕かれ、発酵させます。そのため、種や皮に含まれるタンニンが溶け出し、赤ワインの渋みを作り出します。
白ワイン
白ワインに使うぶどう
皮に色のついていない葡萄(黄・薄緑)を使って作ります。皮ごと絞らず、果実だけを絞りそのジュースを発酵させるため、苦味が少なく、フルーティーな味わいになります。
ロゼワイン
製造の方法は、大きく分けて2通りあります。
赤ワインに使う葡萄を絞って作る
赤ワインを作る途中の過程で、果汁がロゼに色づいた頃に果汁だけを取り出しそのまま発酵させる
また、黒色系葡萄と白色系葡萄を混ぜ合わせて作る方法もあります。
白ワイン同様、甘味や酸味が特徴となり、それに渋みが少し加わった感じになります。
アイスワイン
アイスワインに使うぶどう
貴腐ワインに代表される「デザートワイン」のひとつです。
デザートワインは、葡萄から水分を除き濃縮された果汁から作るため、極甘口になります。
アイスワインは、急激な寒波に襲われ氷結した葡萄を、夜から早朝、日が上がるまでに収穫したものを、凍ったまま中心部に溜まった果汁を絞ります。そうして出来るのがアイスワインです。
ワインと健康 白ワイン
白ワインは、実は殺菌作用が強いお酒です。
お寿司に白ワイン、という組み合わせを聞きますが、 これは生魚を扱う上での食中毒防止にもなる、 というわけです。
ですが、効果があるのは適量飲んだときであり、 飲みすぎは体に良くありません。
楽しく、健康にワインを味わうためにも、飲みすぎにはお気をつけください。
ワインと健康 赤ワイン
赤ワインに多く含まれている『ポリフェノール』は、ガンや動脈硬化を起こす原因にもなると言われる『活性酵素』を 抑える働きがあります。
ポリフェノールは果皮に多く含まれ、果実にはあまり含まれていません。そのため、果皮ごと絞る赤ワインが良いと言われています。
またポリフェノールは、アルツハイマーや高血圧の予防にもなる、といわれています。