チリワインの特徴・魅力

チリは、ワイン生産量がオーストラリアに次ぐ世界7番目とれっきとしたワイン大国。
チリワインならではの特徴を挙げると、以下の4つが主な特徴となっています。

ブドウの栽培に適した自然環境。
コストパフォーマンスが高い。
チリカベと言われるほどカベルネ・ソーヴィニヨンが有名。
果実味が濃く飲みやすいワインが多い。

ブドウの栽培に適した自然環境

チリは「3Wの国」とも言われています。
「綺麗な女性が多く(Women)、天候に恵まれ(Weather)、ワインが美味しい(Wine)」これらの頭文字をとってそう呼ばれているのですが、ここでも挙げられているようにワインは美味しいのです。
しかしそこには、もう一つの”W”が深く関係しています。

天候(Weather)に恵まれているチリは実はブドウの栽培に適しているのです。
チリは、ブドウの栽培が盛んな春から夏の終わりまで雨がほとんど降らず、晴天率が高いことで有名。
さらに昼夜の寒暖差が激しく、昼は暑く、夜は夏場でもかなり涼しくなります。

実はこれらはワイン用ブドウを栽培する上では理想的な気候。
こうした気候から作られるブドウは、よく熟し素晴らしい品質となります。

コストパフォーマンスが高い

「チリワインはコスパが良い」というのは有名な話。

ワインはブドウの質=ワインの質となるため、理想的な環境で栽培される素晴らしい品質のブドウからは素晴らしい品質のワインが出来上がります。
それだけでなくチリワインは、それらがとても安い値段で販売されます。
(もちろん高付加価値の高価格帯ワインも充実しています)

これは、チリでは各ワイナリーの規模がとても大きい傾向にあり、規模の強みで効率的に低コストでワインを生産できるため。
しかもチリは他のワイン大国と比べ人件費も安いため、質が高いにも関わらず低価格でワインを販売することができるのです。

【チリ最大のワイナリー・コンチャ・イ・トロ社】

チリ最大のワイナリーであるコンチャ・イ・トロ社はとても規模が大きく、実はサンライズやフロンテラ、カッシェロ・デル・ディアブロなど日本でもかなり有名なチリワインはコンチャ・イ・トロ社が手がけているもの。
さらにコノスルも傘下にあり、高級チリワインで有名なアルマヴィーヴァも共同で手がけています。

チリカベと言われるほどカベルネ・ソーヴィニヨンが有名

「チリカベ」とは有名ブドウ品種(赤ワイン用)であるカベルネ・ソーヴィニヨンを使ったチリ産ワインのこと。
それくらいチリのカベルネ・ソーヴィニヨンワインは有名です。

チリで栽培される全ブドウ品種のうち、なんと32%がカベルネ・ソーヴィニヨンにあたり、理想的な気候で育つ同品種は、皮が厚くなることでポリフェノールが多く含まれ、色が濃く、時にジャムのような濃厚な味わいをワインにもたらします。

それ以外では、ほぼチリの固有品種といっても過言ではないカルムネール(赤ワイン)や、白ワインではソーヴィニヨン・ブランのワインが多い傾向にあります。

果実味が濃く飲みやすいワインが多い

前述のように理想的な環境で育つブドウはよく熟し、果実味が濃いフルーティーなワインを造り出します。

赤にしろ白にしろ、各品種の特性がしっかり出ており、例えば”チリカベ”なら値段以上にボディがしっかりしており、濃厚な果実味と渋みと酸味のバランスによる、カベルネらしさが如実に表れているワインが多い傾向があります。
フランスなどヨーロッパのワインを比べると、良くも悪くもですが、香り・味ともにしっかりとはっきりとしている傾向があり、飲みやすく分かりやすいことからワイン初心者の方にもおすすめです。

この飲みやすさとお値段以上の飲みごたえが、チリワインが日本でも人気を集めている理由とも言えるでしょう。