ワイン用語 発酵

発酵(fermentation)とは、酵母菌などの微生物が、有機化合物を酸化してアルコールや有機酸、二酸化炭素などを生成すること。

ワインの醸造では、第1次発酵(アルコール発酵)とマロラクティック発酵が行われる。

第1次発酵では、ぶどうの果実に付着している天然酵母が、ぶどう果汁に含まれる糖分を、アルコールと炭素ガスに変化させる。この発酵をアルコール発酵と言う。この際、香り成分も生成される。発酵期間は1〜3週間くらい。

糖分をすべてアルコールに変換させると辛口のワインになり、酵母の活動を抑えたりして、糖分を残すと甘口のワインになる。

マロラティック発酵では、ぶどうに含まれるリンゴ酸が、乳酸菌によって乳酸と炭酸ガスに分解される。この発酵により、ワインの酸味が抑えられ、まろやかになる。また、発酵の副産物により、香りが複雑になる。

ワイン用語 甘口ワイン

甘口ワイン(sweet wine)とは、甘みが強いワインのこと。ワイン内の糖分が多いほど、甘口になる。

ワインは、ぶどう果汁に含まれる糖分を、発酵によってアルコールに変化させることによってつくられる。発酵が進み糖分がほとんどアルコールに変わると辛口になり、反対に充分に発酵せず糖分が多く残っていると甘口になる。

甘口ワインを作る方法は、発酵の途中でブランデーなどアルコール濃度の高い酒を注入するなどして糖分が残ったまま発酵を意図的に止める方法や自然に止める方法の他、発酵が止まった後に甘いリキュールを足す、などの方法がある。

甘辛度は個人の感覚による部分も多い。一般的に販売されているワインの甘辛度は、メーカーやワイン業者が独自に判断して表示しているもので、明確なルールは存在しない。

また、糖分が多く残っている分、甘口ワインの方が辛口ワインよりアルコール度数が低い傾向がある。しかしながら、ブドウの栽培地域や方法、収穫時期などさまざまな要因によって、アルコール度数が高い甘口ワインもある。

ワイン用語 混成酒

混成酒とは、蒸留酒や醸造酒をベースとして、香料や糖分、果実を加えて作る酒類を指します。

耳馴染みのあるリキュールの日本語表記として説明されることもありますが、正確にはこれは誤りです。

何故なら、リキュールは蒸留酒に対して甘味や香りをつけたものをいうため、混成酒の中の1つの種類であるためです。

ワインをベースとした混成酒は、レッチーナやヴェルモットなど世界的に多くあります。
ワインに果実を漬け込んで作るスペインの「サングリア」は、日本で最も普及しているワインの混成酒の1つです。

ワイン用語 気の抜けたワイン

気の抜けたワインとは、ワインが空気に触れて酸化したことにより、風味などが欠けたワインのことを指す言葉です。

ワインはその他のお酒と異なりデリケートなお酒であるため、一度抜染をすると数日と立たずに味わいが落ちてしまいます。
抜栓後はなるべく早めに飲んでしまいましょう。

ワイン用語 村名ワイン

村名ワインとは、フランスワインの原産地呼称法において品質を判断するワインのカテゴリの一つで、ワイン名に村名を冠したワインのクラスを指します。
普段飲みのワインの中では、比較的高品質なワイン、といった位置づけになると思います。

フランスには、AOCという産地名を名乗るためには、必ず守らなくてはならない厳しい決まりが定まれております。

その土地に決められたぶどう品種、単位面積あたりのぶどうの最大収穫量、ぶどうの糖度、ワインの醸造方法、最低アルコール度数、最低熟成期間などなど、地域ごとに細かく定められ、その基準をクリアしたワインが晴れてその産地名をなのることができるのです。

フランスワインでは、主に、

・地方名(ボルドー・ブルゴーニュなど)
・地区名(メドック・コート・ド・ニュイなど)
・村名(ポイヤック村・ヴォーヌ・ロマネ村など)
・畑名(リシュブール・エシェゾーなど)※ブルゴーニュ地方のみ

があり、エリアが狭まれば狭まるほど、決まりが細かくなっていき、そのため高品質の証明となっていきます。

村名ワインは、その村の中で収穫されたブドウだけ、という厳しい決まりの中で造られるので、地方名・地区名のワインに比べて比較的に高品質なワインが生まれます。

ワイン用語 木の香りのするワイン

「木の香り」とは、樽熟成や発酵の間に、木のアロマがついたワインを表現する際に用いられる表現です。
初心者にとっては苦手なアロマの一つですが、熟成するにつれチョコレートのようなアロマがでることもあります。

木のニュアンスと入っても様々あり、若いうちは杉や針葉樹といった樹に近いニュアンスがしますが、熟成が進むと枯れ葉や腐葉土のようなニュアンスに変わっていきます。

ワイン用語 散歩三重丸

散歩三重丸とは、フランス・ボルドー地区左岸の一流シャトーが集まるオー・メドック地区の4大村名を覚えるための語呂合わせです。

散=サン・テステフ村
歩=ポイヤック村
三重=サン・ジュリアン村
丸=マルゴー村

と頭文字を並べて読むと位置関係も含めて覚えやすいため、ソムリエ試験対策のときによく使われます。

ワイン用語 圧搾

圧搾とは、ワインを醸造する過程において、果汁またはワインを搾り取る段階のことを指します。
基本的にぶどうの果実に残ったワインを搾り取ることを目的に行われますが、酒質を強化する目的で行われることもあります。