白ワインも熟成する?

白ワインで長期熟成するタイプのものは、赤ワインに比べ少ないです。
白ワインは、ぶどうの皮や種を除いて絞り取った果汁だけで造りますが、赤ワインはブドウの皮や一緒に搾った果汁も使って造ります。
この皮に含まれる『タンニン』が熟成を続けるための栄養素となるため、長期熟成タイプのワインはほとんどが赤ワインなのです。

ワインは瓶の中でも生きており、日々少しずつ変化をしながら美味しくなり、ピークを過ぎると美味しさが徐々に失われてきます。
高級な高品質ワインは3年から8年程度は熟成し、香りや味わいに複雑さが増してきます。

家にあるデイリーワインも、熟成させたら美味しくなる?

ワインはあらゆるお酒の中で、唯一と言ってよいほど樽から瓶に移した後も熟成し続けるお酒なのですが、全てが熟成して美味しくなるというものでもありません。
ワインには、そのワインが最もおいしくなる「飲み頃」と言われる時期があります。

まず、長期間保管することで熟成され味や香りが引き立ち飲み頃になるタイプのものを
「熟成タイプのワイン」と言います。
しかし、中には熟成させずに新鮮な状態で飲むことに適しているワインもあります。
こういったワインのことを「早飲みタイプのワイン」と言います。
「熟成タイプ」と「早飲みタイプ」、それぞれ飲み頃を知る事でワインをさらにおいしく飲む事ができます。

熟成タイプのワインは、一般的に高級ワインになるほど飲み頃を迎えるまでに時間がかかると言われています。
とはいっても、原料となるぶどうの品種、収穫された畑、収穫された年(ヴィンテージ)の気候、ワインの造り手など様々な要素によって変わります。

それに対して早飲みタイプのデイリーワインは、時間とともに劣化が進むので長期間の保管には向かない為、早めに飲むことに適しています。

高級ワインがヴィンテージによって値段が違う理由

「ヴィンテージ」とは、そのワインの原料のブドウが収穫された年度をいいます。
ただ、「ヴィンテージワイン」となれば、年代物とか年代物の高級物、の意味でも使われます。

なぜぶどうの収穫年によってワインの値段が変わるのかということについてですが、その根本は、年によって収穫されるぶどうの状態が変わるので、それにしたがってワインの味や風味も変わる、というところにあります。

ワインとは、ぶどうだけ、すなわち果物で造られる飲み物です。
その原料のぶどうが作られた年の天候の善し悪しがぶどうの生育に影響し、ワインの品質を決めることになります。
たとえ同じ畑から獲れたぶどうであっても、去年と今年とでは気候条件、気象条件、病害虫の発生条件などが随分異なるということはよくあることです。

ですから、結実したぶどうが去年と今年とでは異なるというのが自然です。
とすると、その原料ぶどうから造られるワインも全く同じにはならないというのが自然です。

このことから、ヴィンテージによってワインの風味や味が全く別物のように異なるということはないにせよ、違いが生まれるというのは納得のいく話です。

ヴィンテージの特徴を知ることがワインの飲み頃の目安ともなります。
ワインは古いだけで価値があるのではなく、いつ頃美味しさのピークを迎えるかを知る楽しみもあります。

食前酒はスパークリングワインかシャンパンがおすすめ

食欲を刺激するスパークリングワイン(イタリア語ではスプマンテ)やシャンパンがおすすめです。メニューリストにある際にはシェリー酒やカクテル、ビールもおすすめ。

アルコールに弱い人は無理せずにミネラルウォーターでも大丈夫です。

スパークリングワインとシャンパンの違い
実は同じ飲み物です。発泡性ワインの事を全てスパークリングワインと呼びますが、中でもフランスのシャンパーニュ地方で作られ、厳しい条件をクリアしたものだけがシャンパンと呼ばれます。

レストランでのワイン選び:食前酒編

レストランは慣れないマナーがあって緊張しがちですが、ワイン選びの知識が少しあればちょっと余裕を持つことができそうです。

食事中に楽しむワインはもちろん、フランス料理では食事中以外にも食前と食後に楽しむ食前酒(アペリティフ)と食後酒(ディフェスティフ)が親しまれています。

それぞれ食欲を刺激したり消化を促す働きがあるので、フランス料理以外でもぜひ取り入れてみると食事がもっと楽しめますよ。

 

5大コニャック クルボアジェ

マーテルに続き、こちらも聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、クルボアジェも素晴らしいコニャックメーカーです。
フランスの皇帝ナポレオンが直々に自分の好みのブランデーとして選んだためにナポレオンのコニャックとしても呼ばれています。

1809年にパリで創業されたクルボアジェは、もっとも静かな場所に本社と工場を置くために、1928年にコニャック地方にあるジャルナックに工場を設立し、現在もその場所で蒸留から熟成、瓶詰の工程までを行っています。

「グランド・シャンパーニュ」「プティット.シャンパーニュ」「ボルドリ」「ファン・ボア」の4つの畑のブドウをブレンドしていて、品種の大半は、ブランデーに最も適していると言われている「ユニ・ブラン」が使用されています。

複雑で滑らかな味わいで、X.O.以上のクラスになると、まろやかさが増し、レミー・マルタンやヘネシーとは異なるまろやかさなので、優美な飲み心地を楽しめます。
また、1910年にコニャックの出来具合をいくつかのグレードに分けて販売し、これが後のランク付けの原点とも言われています。

5大コニャック マーテル

レミー・マルタンやヘネシー、カミュに比べると初めてその名を知る人も多いかもしれませんが、マーテルはその3社よりも長い歴史のあるコニャックメーカーです。 ジャージー島出身のジャン・マーテルによって1715年に創業して以来、300年以上に渡り歴史は今も続いています。そのコニャックの製法は、古典的で伝統的でありながらも世襲制のチーフブレンダーによって、最高のブレンドが生み出されています。

ボルドリーの60%を所有していて、原酒はブドウの濁りを残さずキレイにろ過しているので、その味わいは、とても軽やかで雑味がなく、果実味があり華やかなテイストです。
始めは、地元で愛されるブランデーでしたが、その味わいから貴族にも知れ渡り、コニャック地方を魅了するブランデーになりました。

マーテルの中でも有名なのが、マーテル・コルドン・ブルーです。コルドン・ブルーとは、フランスで名誉ある騎士団に送られた栄誉ある青いリボンの勲章のことです。世界中からも高い評価を受けています。日本では流通していないコニャックもあるので、希少価値の高いブランデーの一つです。

5大コニャック カミュ

カミュの特徴は、なんといっても家族経営で守り抜かれた伝統にあります。1863年に創業して以来、長きに渡って守られており、初代ジャン=バティスト・カミュから現在の5代目の経営者でもあり、マスターブレンダーでもあるシリル・カミュまでその歴史は今も続いています。伝統を重んじているので、コニャックの名門とも呼ばれていて、世界的にも高い評価を得ています。

コニャック地方で3番目に良いとされるボルドリーに広大な畑を所有しており、その繊細でまろやかな味わいの秘密は、ボルドリーの古酒がブレンドされているからです。古樽を使用しているため、さわやかなスミレの香りも特徴的です。その飲みやすさから日本人でもある私たちの舌に合っていて、飲みやすいと思う方が多いです。

そして、カミュのもう一つの魅力は個性的なボトルです。バカラで造られたものやゴルフボール型、樽型など様々ある中で、もっとも有名なのが「ブック」です。ブックは、その名の通り本の形をしており、ゴッホやルノアールなどの魅力的なデザインやナポレオンなど多くのシリーズがあります。同じ絵柄でも色違いなどもある為、ブランデーが飲めない方でも飾りボトルとして集めるコレクターもいらっしゃいます。

5大コニャック ヘネシー

アイルランド出身の創業者リシャール・ヘネシーは、フランスのコニャック地方に移住し、ヘネシーを設立しました。250年以上の長い歴史の間、高品質のコニャックを造り続け、そのブランドを世界に広めたと同時に、世界中のブランデーに影響を与えました。例えば、品質の違いに星の数で示す方法やカテゴリーの一つでもあるX.O.を生み出したのは、リシャール・ヘネシーのひ孫にあたる、モーリス・ヘネシーです。輸出にも早くから積極的に取り組み、1794年にはアメリカへ、1868年には日本へ輸出が始まりました。

ヘネシーは、「グランド・シャンパーニュ」「プティト・シャンパーニュ」「ボルドリー」「ファン・ボア」の4つの地区の畑を使用し、ヘネシー式と言う蒸留方法で抽出、そして樹齢100年以上のオーク樽で熟成させます。そして、貯蔵された原酒の中から最高の物だけをブレンドします。

日本で最も知名度の高いブランデー「ヘネシー」は、その高級さ故、キャバクラなどでも高級酒の代表格として知られています。

5大コニャック レミー・マルタン

ブランデーのブランドの中でも代名詞的存在の「レミー・マルタン」。その原料でもあるブドウは、6つのクリュの中でも最も質が良いグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュのみを使用した贅沢なコニャックです。

クリュとは、コニャック地方の6つに区分した土壌のことです。品質の良い順に、最上級の「クランド・シャンパーニュ」・「プティット・シャンパーニュ」「ボルドリ」「ファン・ボア」「ボン・ボア」「ボア・ゾルディネール」と分かれています。この区域の中で他の区域のブドウを混ぜていないコニャックについては、クリュ名を呼称しても良いことになっています。

レミー・マルタン社は、1724年に設立されました。現在に至るまで3世紀に渡り長い歴史を繋いでいます。カリスマ的才能を持つ若きワイン醸造家レミー・マルタンが30歳の時に広大な土地と培った知識を元にフランスのコニャック地方で創業したのが始まりまです。

蒸留の方法もレミー・マルタン方式で底に沈んだカスもろ過せずに蒸留します。樽も樹齢100~150年のリムーザン地方のオーク樽を使用すると言う徹底的なこだわりです。
芳醇なフルーツの香りとバニラの風味が口いっぱいに広がり濃厚でコクがありレミー・マルタンと言う名に相応しい贅沢な味わいです。