ワインとチーズ

ワインと一緒に摂取するといいものとして一般的に言われるのは、「チーズ」です。
チーズのメチオニンという成分が、アルコールの摂取で疲れた肝臓の働きを助けてくれる効果を期待できるのです。
小魚に含まれるカルシウムはその30%程度、野菜などに含まれるカルシウムは17%程度しか吸収できません。
しかし、チーズに含まれるカルシウムは、50~60%が体内に吸収されます。

ワインなどの摂取による血液アルコールを中和する働きがあるのはカルシウムであり、チーズにはこのカルシウムが多量に含まれているのです。
チーズ以外でワインと一緒に摂取するといいと言われるのは、ビタミンB1・タンパク質・抗酸化成分を含んだ食品です。

ビタミンB1を含む食品には、アルコールの代謝を高め・促進する作用があります。
具体的には豚肉、小麦胚芽、大豆、ひまわりの種、乾海苔などです。
たんぱく質を含む食品は、肝臓を守る働きがありますからワインと一緒に摂取するとアルコールの害を予防できます。
具体的には不飽和脂肪酸が豊富な魚、卵、牛乳や乳製品などです。

抗酸化成分を含む食品をワインと一緒に摂取すると、ポリフェノールの効果がより高められます。
抗酸化成分の水溶性のものにはビタミンCがあり、野菜や果物に多く含まれています。
また、抗酸化成分の脂溶性のものには、ビタミンEとカロチンがあります。
ビタミンEは植物油、穀類、豆類、動物性食品などに含まれていますし、カロチンは緑黄色野菜に多く含まれています。
こうした食品をワインと一緒に上手に摂取して、ワインを健康的に楽しんでください。

 

カチ割りワイン

「カチ割り」とは、いわゆる「ロック」。大きめのグラスにロックの氷を入れ、冷やしていない手ごろな価格の赤ワインを注ぎます。 ぶどうの品種はメルロかカベルネ・ソーヴィニヨンがいいでしょう。
ワインの赤色と氷が輝き、素敵なグラデーションがとてもきれいです。
赤ワインの果実感をスッキリとした口当たりで楽しめますので、お好み焼や焼き鳥など気楽な食事によく合いますし、夏の暑い日などには最高です。

「そんな飲み方は邪道!」と思われる方もおありでしょうが、意外にとてもおいしいので、一度試してみてください。

ドイツに行った時、現地の人に聞いた話なのですが、実はこの飲み方のルーツは、ナポレオンらしいのです。

ナポレオン ナポレオンは「シャンベルタン」というブルゴーニュの特級畑のワインがお気に入りで、進軍のときはいつも「シャンベルタン」を用意していました。
あまりお酒が強くなかったナポレオンは行く先々でワインを水で割って飲んでいたと言われています。
ドイツのフランケン地方に進軍した時、若い女性がワインの入ったグラスをナポレオンに差し出しました。
ナポレオンはそのワインを泉の水で割って飲み「Toujour sl’amourトゥジュール・ラムール(愛よ永遠に)」と言いました。
ワインを渡してくれた女性が美しかったら言ったのか実際の所は解りませんが、フランケンの人々はフランス語が理解できなかったため、独語的に「リスーレ・ムーレ」と聞こえ、女性のことではなくワインを水で割った飲み物のことを「リスーレ・ムーレ」と呼ぶのだと思ったようです。
この言葉が徐々に「ショーレ・モーレ」に変化していき、今でもドイツでは昼食の時などワインを水やソーダで割って飲むことを「ショーレ」と呼んでいます。

この話を聞いて、30年ほど前に、「焼鳥屋」を始めるという友人からお店で提供する飲み物の相談を受けた時、お客様に気軽にワインを飲んでもらおうと水の代わりに氷を入れる「カチ割りワイン」を考案しました。
邪道などと言わず、気軽に楽しめる「カチ割りワイン」を是非お試しください。

チョリソ

チョリソもソーセージの一種ですが、実はJASで規定されていません。 一般的には豚の腸に刻んだ豚肉(他のソーセージのようにひき肉ではない)を詰めたものを指します。 香辛料が効いて辛いイメージがありますが、それはメキシコ経由で日本に伝わったのが原因です。 発祥はスペインで、そちらで出されるチョリソは必ずしも辛い訳ではありません。

フランクフルト

フランクフルトは「豚腸」または「太さ20mm以上36mm未満」のソーセージのことです。 ドイツ・フランクフルトで作られていたのが名前の由来です。

ウインナー

ウインナーは「羊腸」または「太さ20mm未満」のソーセージのことです。 ソーセージの中では最も小さく、日本で最も売れています。

ドイツのソーセージ職人がオーストリア・ウイーンで食べやすいように細い羊腸に詰めて作ったのが始まりで、ウイーンにちなんで「ウインナーソーセージ」と名付けられました。(※ウインナーソーセージは日本独自の呼称です)

ソーセージの違い

ソーセージとは牛・豚・羊などの腸にひき肉を詰めたもののことを指します。 つまりウインナーもフランクフルトも、ソーセージの一種なのです。

日本のソーセージの規格はJASが決めており、各定義を満たしたものがソーセージ・他各種関連商品として認められます。 ここでは簡単に紹介しますが、実際の定義は読んでいて頭が痛くなってくる程度に長文です。 興味があればJASのページで確認してみてください。

各種ソーセージは原料や製法はほぼ同じですが、呼称は使っている動物の腸や太さで変わります。

ワインはなぜ横に寝かせるの?

ワインを横に寝かせて保管するのは、ボトルに使用しているコルク栓を湿らせることで空気が入ってワインが酸化するのを防ぐためです。
湿ったコルクは水をほとんど通さないことで香りや味わいが劣化することを防いでくれますし、ワインを熟成させるのに役立つ適度な空気を通して適切に熟成と酸化防止を行ってくれるのです。
こうしたことから、ワインのボトルにはコルクの栓が使用されてきました。

この栓に使われているコルクは乾燥すると収縮して弾力性を失って硬くなり、隙間が出来てしまいます。
そうなるとコルクは必要以上に空気を通しやすくなり、ワインの酸化を早めてしまうのです。
また、隙間から有害な微生物がボトルの中に侵入する可能性もでてきます。
さらに、コルクが乾燥するとコルクスクリューを差し込んだ時に崩れやすくなったりボトル内に入り込んだりします。
とくに長期保存するときは、ワインがコルクに常に触れているように、必ず横に寝かせることが必要です。

近年、コルク栓を使用していない合成コルクやスクリューキャップを使用したワインも多数市販されています。
こうしたワインについては、横に寝かせておく必要はありません。
しかし、基本的にはワインにできるかぎり振動を与えないで安定した状態で保管することは必要です。