シャンパンとは、フランスのシャンパーニュ地方でつくられるスパークリングワインだけが名乗ることのできる、いわば産地名に由来した名称です。しかも、シャンパーニュ地方でつくられればすべてがシャンパンと呼べるわけではなく、フランスワインの法律であるAOC(原産地呼称統制)に従って栽培から醸造、そして瓶内2次発酵まですべてが厳密に行われ、最終的に品質検査を受けて合格したものだけが「シャンパン」と名乗ることができるのです。かつては、ワインのカテゴリー名であるスパークリングワイン全般のことを「シャンパン」と乱用して呼んだ時代もありましたが、現在では他の産地のスパークリングワインを「シャンパン」と名乗ることは国際的に禁止されています。
投稿者: freshwine
ワインの栓はなぜコルクなのですか?
ワインの熟成には「瓶熟」と呼ばれるプロセスがあります。樽で寝かせて、瓶に詰めたあとも、なお低音で長く貯蔵する場合が多いのです。ワインは空気との接触を嫌います。ボトルの首のところの空間は、できるだけ狭い方が良いのです。そこで、コルク栓を瓶中に打ち込みます。(柔軟性があり、錆の心配が無く、気密性の高いコルクは、ワインボトルの栓に最適です。)ただし最近は、長期間の瓶熟を行わないワイン銘柄も増えてきました。早めに気軽に飲んでいただくこの種のワインには、金属キャップが使われることもあります。
瓶の中にコルクのかけらが入っています
コルク栓は気密性を高めるために瓶の口径よりも大きいものを小さく絞って打栓します。このときコルクの一部がかけて中に落ち込むことが、稀にあります。コルク自体は決して身体にさわるものではありませんので、かけらを取り除いてお召し上がり下さい。コルク栓を抜く際に中に入ったかけらも同様です。
ワインのキャップを切り取ったとき、コルク栓や瓶口にカビなどがついていることがあります。大丈夫?
ワインの栓にはコルクが多く使われています。このコルク栓をボトルの中に打ち込んだときの勢いで、ワインが外に吹き出す場合があります。また、コルク栓から液面の空間が極度に狭いため、わずかな温度上昇でもワインの体積が膨張し、栓の頭部ににじみ出すことがあります。吹き出したりにじみ出したりしたワインに、酒石の結晶が出たり、空気中のカビが繁殖したりするのです。しかし、汚れを拭き取っていただければ問題ありません。
ワインボトルの中に、モヤモヤしたものが浮かんでたり、底に粒子が溜まっていることがあります
それはワインのオリと思われます。これは赤ワインに多く見られます。色素やタンニンの成分がしだいに集合して大きな粒子を作り、最後に不溶性となったものです。このオリはワイン自体の成分で、自然のものです。もしオリが出ていたら、ボトルのそこに沈めて下さい。もちろん、飲んでも問題ありませんが、上澄みの部分を別の瓶に取り分けて、ワインを召し上がるという方法もあります。
Q9.ワインの中にきらきらした結晶のようなものが見えます。これは何ですか?
A.ワインはぶどう果実の酸を持つお酒です。この酸は主として酒石酸。ワインの中では、大部分が酸性酒石酸カリウムとして存在します。この酸性酒石酸カリウムは非常に溶解度が小さく、時に結晶として析出することがあります。この結晶は「酒石」で、「ワインのダイヤモンド」とも呼ばれています。気温の低いところにワインのボトルを長いあいだ置くと、これが徐々に析出するのです。オリと同様に、「酒石」は自然現象です。ボトルの底に結晶を沈めて、ワインをお楽しみ下さい。もちろん飲んでも無害です。
ラベルに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」と書いてありますが、どんなものですか?
ぶどうなど果実は空気に触れると酸化して色や味が変化します。これを防ぐために、ワインづくりでは古くから世界的に亜硫酸が用いられてきました。量もごく微量で、もちろん身体に害のあるものではありません。ご心配なく。
ワインはアルカリ性と聞きました。体にいいお酒なのですか?
ワインは原料がぶどうなので、無機成分(ミネラル分、主としてカリウム)を多く含用しています。そのため、ワイン自体は酸性であるにもかかわらず、体の中ではアルカリ性に働くのです。いってみれば、野菜や果物と同じような役割を果たすわけです。ただし、ワインを飲んだくらいでは、大きな影響はありません。その程度の量のミネラル分では、体内の酸・アルカリの状態に特別な変化はみられないのです。それにまた、肉などの酸性食品も、タンパク質の補給という面から、人間には不可欠なもの。要は、毎日の食事において、栄養のバランスをとることが大切なのです。
ワインの飲み頃は
一部の高級ワインをのぞいてほとんどのワインは十分に楽しめる状態で出荷されています。ワインは非常にデリケートなお酒ですから、高温や温度変化の激しいところに置くと風味が低下します。できるだけ、ふた夏は越さないうちにお飲みになることをおすすめします。特にヌーヴォーワイン(新種)などのフレッシュさを楽しむタイプのワインはお早めにどうぞ。
ワインは長年寝かせればおいしくなるのですか?
必ずしもそうとは限りません。ワインのタイプや個性は、多種さまざま。なかにはあまり寝かさずに飲んでもおいしいものが有ります。かと思えば、じっくり寝かせて初めて真価を発揮するものもあります。前者のタイプは、原料ぶどうの香り(アロマ)とフレッシュな風味が魅力です。後者のタイプは、貯蔵の過程でうまれた香り(ブケー)とまろやかな風味が楽しめます。ワインの世界は広く、ワインごとに熟成の必要度や期間、効果は異なります。したがって一概には「古いワインほどうまい」とは断定できません。
赤ワインは体に良いとききますが、白ワインはどうなのですか?
アメリカのマーチンEワイズ教授(Dr.Martin E.Weisse、ウエストバージニア大学)の実験によれば、白ワインには大腸菌やサルモネラ菌などの怖い殺菌に対する強い抗菌効果が認められています。また、胃腸が疲れて、食欲が落ちているような時にも力強い味方になってくれます。適量を守って、健康なワインライフをお楽しみください。